E.G.G. Japan体験記/Google Professional Cloud Architectの認定資格を取得しました

今回の記事では、E.G.G. Japan(Expert of GCP for Gaming Japan)というGoogle主催のオンラインセッションに参加し、その流れでProfessional Cloud Architectの認定資格を取得したというお話について書きたいと思います。

Professional Cloud Architect 認定資格  |  Google Cloud

E.G.G. Japanに関して

qiita.com

E.G.G. Japanに関してはすでに別の方が記事を書いていらっしゃるので、詳しい説明などはそちらに譲りたいんですが、E.G.G. Japanとは「ゲーム業界で働くエンジニア向けの学習プログラム」となっており、公のものではなく招待制の形をとっています。

参加の経緯としては、社内SlackにGoogleの方とやりとりする用のチャンネルがあるのですが、そこで自分の会社の方に招待を頂き、それに対して自分が参加を希望したという感じです。ゲーム業界に対しては常々興味を抱いているため、社内のエンジニア向け通知でこのお知らせを聞いた時は、参加可能な人数が限られているという点もあり「これは行かなければ」と思い急いで申し込んだのですが、結果的には社内で希望を出したのは自分一人だったみたいです。

実際に参加してみると、E.G.G. Japanは一応ゲーム業界向けのプログラムと銘打ってはありますが、ゲーム業界で働いている方の実務に役立つ内容というよりは、単純にGCPの認定資格取得に向けた勉強会みたいな感じでした。参加されている方に関しても7割くらいは実際にゲーム業界の方でしたが、自分を含めそれ以外の分野を主とする会社から参加されている方も多くいらっしゃいました。

ちなみに上に挙げた記事のほうでは「事前にGoogle Cloudさんのチェックを通したものを掲載」となっているのですが、プログラムの期間が終わっているのもあり自分はそこまでやっていないため、この記事以上の内容を書くつもりはない(というか書けない)です。なので一部を除いて画像とかもありません。ただE.G.G. Japanで調べて記事がほとんどヒットしないというのもあれなんで、一応体験記として感想くらいは残しておきたいと思います。あとPCA認定資格についても書ければなと。

プログラムに関して

プログラムは4月~7月にかけて行われ、8月に修了式が行われます。修了条件としては、

  • 全3回のオンラインセッションに参加
  • 指定されたGoogle Cloud認定資格(Professional Cloud Architect/Developerのいずれか)の試験に合格する

が与えられており、これを満たすと修了式で表彰が行われるというものです。プログラム全体としては、Courseraのアカウントが与えられ各々で学習を進めながら、合間にオンラインセッションを挟みつつ最終的に試験の合格を目指すという流れです。

オンラインセッションに関してはGoogleのエンジニアの方々がGoogle Cloudの主要サービスについて説明し、その後実際にハンズオンで手を動かしながら理解を深めるという形でした。全3回ということで自分としてはやや回数に物足りなさを覚えるものでしたが、その分内容は非常に充実していました。覚えている限りではCloud Spanner、Cloud Runなどのサービスについて行ったハンズオンが印象に残っているのですが、どちらもサービスの利点が伝わるような内容で実際に使ってみたくなるようなもので、そういう意味ではGoogle側の営業戦略としての本プログラムは自分にとって非常に効果的だったと思います。

あと、参加者同士の懇親会みたいなのがあって、プログラムに参加する前はゲーム業界のお話が聞けるチャンスだと思っていたのですが、懇親会に申し込みするのを忘れていて自分は参加できませんでした‥‥

セッション中でわからなかったことや、その他学習において困ったことなどをチャットGoogleの方相談できるなど、サポートも丁寧でした。細かい疑問なども含めて実際に多くの参加者がこれを活用しており、冒頭の記事でもありますが特に質問数の多かった方、またチャットにスタンプをつけた数が多かった方などが特別賞として修了式で表彰されていました。そういった点からも伺えるように、全体を通して主催者側の参加者のモチベーションを保とうとする姿勢が大変好印象でした。

試験について

修了要件とされているGoogle Cloud認定資格に関してはProfessional Cloud Architect/Developerのいずれかを選べるのですが、調べた感じ後者の方が難易度が高そうだったので前者を選びました。ただ、こちらは今年で言えば7/15までに合格証明を事務局に提出する必要があるんですが、正式な合格通知が出るまで7~10日程度かかるため、実質的に6月中~7月1週目くらいがデッドラインになっています。自分は7/3に受験し10日に合格通知が届きました。

試験は試験会場に出向くかオンライン形式での受験が選べ、自分はオンラインで受験しました。オンライン受験に関しては、結構知らないと何をしていいか迷う場面が多いと思います。まず試験前に専用のブラウザをPCにインストールしておく必要があり、時間になったら試験ページにログインして受験するんですが、英語交じりのチャットで「名前を読み上げてください」と指示されたり、あと周りに何もないことを示すためにPCのwebカメラを四方の壁に向けるように指示されたりします。自分は事前にある程度知識を入れておいたので、周りに何もない場所にローテーブルだけ用意してノートPCで受験しましたが、特にデスクトップPCで外付けのwebカメラを利用して受験する場合とかは焦るだろうなとか思いました。

試験は120分、全50問で4択または5~6個のうち2,3正解を選ぶ形式になっています。後述しますが、試験自体はめちゃくちゃ簡単でした。120分中にすでに解いた問題を見直したり解答を修正したりできますが、終了を待たずとも解答を提出することができます。前述の通り正式な通知が来るのは後になりますが結果自体はその場でわかります。点数とかは公表されませんが、特に問題なく合格できました。

修了式

水曜日(8/3)に修了式がありまして、試験に合格した参加者の名前などが表彰されました。今回のプログラムでは半数以上の方が合格されたそうです。またCourseraのコースの修了はプログラムの修了条件には含まれていないのですが、特に修了したコースの多かった方などは別で表彰されていました。終わったあとにもオンライン形式の懇親会があったんですが、自分は参加していないです(コミュ力が足らず‥‥)

試験対策/試験の難易度について

これ、どこまで書いていいかちょっとよくわかってないのですが‥‥肝心の試験について、先ほど簡単だったと述べましたが、当然これには理由がありまして、実をいうと試験を受ける前に出題される問題はほとんど予測できるからです。全50問と書きましたが、実際には出題される問題のパターンがほとんど決まっていて、全部で180~200くらいある問題のうちからそっくりそのまま50個出題されるだけです。過去問自体は公表されていませんがネットを探せば転がっているため、その辺の問題を全部覚えればほとんど問題なく合格できてしまいます。元々そのことを知っていたわけではないんですが、一週間くらい前に模擬試験を受けると見たことのある問題ばかりであり、同じタイミングで購入したUdemyの日本語解説つきの問題集に関しても同様だったため、そういうことなんだなと。実際、本番の試験ではわからない(というより、見たことがない)問題がほぼなかったです。ただUdemyに関しては、他サイトでは正解の選択肢が曖昧だったりするものに対してしっかり日本語の解説がついているため購入する意味はありました。

自分は1ヶ月前くらいから本格的に勉強をはじめて、問題など見つつ公式ドキュメントを読み込んだりしていたのですが、ドキュメントに関してはほとんど読む必要がなかったです。Courseraも実際に手を動かす必要があるため結構時間がかかるんですが、直接的な試験対策になるかというと微妙なところでした。実際、表彰式では参加者代表として一番初めに試験の合格報告を行った方が挨拶されていたのですが、ドキュメント丁寧に読み込んだけど最初の問題からわからなかった、と話されていました。実際には先に書いた通り、知識がなくても問題の答えだけ暗記した方が有利であり、真面目に知識を詰め込んだ人が損をするような形式になっているのはいかがなものかと思います。

おわりに

E.G.G. Japanに参加して認定資格を取得したというお話でしたが、プログラム自体はサポートも手厚く非常に価値のあるものでした。ただそれだけに最終目標に設定されている認定資格のあり方には疑問が浮かぶというか‥‥少なくともクラウドの知識が一切なくても合格できるような感じなので、自分としてはこれが実務に役立つかと聞かれたらそうとは言い切れないかもしれません。ただ、プログラムに参加しなければGCPの資格自体取る機会もなかっただろうと考えると、結果的には良かったのだと思います。最後にプログラム修了の記念品としていただいたパーカーの写真だけ載せて終わりにしたいと思います。